2012年5月28日月曜日

【ボードゲームレビュー】電力会社:最初の火花評


電力会社 最初の火花
奇才が天才であることの証明。
原始時代は過密?
  フリードマン・フリーゼといえばみんなご存知の奇才で変態である。緑色の箱のボードゲームで題名には”F”をつけ、おなじみのシステムを使っても独特のゲームを作ってくれるそんなデザイナーさんです。彼はゲーマー御用達ゲーばかりつくっているわけではない。しかし、代表作”電力会社”がゲーマー向けであったため、そういうイメージを持たれている方も多いだろう。
  今回紹介する「電力会社:最初の火花」はその電力会社を簡素化した作品だ。
比較的に敷居を下げるためか、はたまた予算がついたのか、コンポーネントが非常に凝っている。ミープルも可愛いし、マンモス・熊・魚・ベリー駒が全部別々の形になっているし、道具カードには原始人の発展具合を表した絵も入っている。コンポーネントからして非常にキャッチーな仕上がりだ。
  では、肝心のボードゲームの中身はどうなのか?簡素化の波に飲まれて、大事なところが抜けてしまったのだろうか?答えは”No”である。確かにルールは簡素化されている。しかし、それは簡単になったのではなくて、大事なところだけが残った結果簡素になったのだ。
  ”後手番の人は有利ですよ~”、”技術買うのは食料を採取する前だから、人を入植させすぎると買えませんよー”、”人と同じ資源とる技術ばっかり持ってると、食料(お金)が大して入らないよー”という大事なところは全部残っている。そして、簡素化のおかげで、それが初心者の人にもわかりやすくなっている。(プレイ時間も短くなっている)
  ここまで自分のゲームをわかりやすく直せる人を奇才だけでは表せないだろう、天才だと思う。一つ評価の確定したゲームの入門編がこんなに面白いのは素晴らしい。誰にでも薦めやすくなった電力会社。めんどくさい計算も減ったので、これを機に電力会社をちょっとでもやってみたかった人はやってみては?

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